動物図鑑のページを、一緒にめくってみませんか？

そこはちょっと懐かしい世界。見慣れた動物も、そうでない不思議な生き物も、私たちと共に地球上に生きる生命としてバトンをつないできました。

しかし世界では今、3万種を超える野生動物や植物が、絶滅の危機にさらされていると言われています。原因は様々ですが、私たち人間による土地の開発、森林伐採、水や大気の汚染など、人為的なものがほとんどです。また深刻化している気候変動は、ダイレクトに野生動物に、そして地球上の生物多様性に影響を与えます。さらに、高価なものとして取引される象牙などを目的に、密猟や違法取引も未だあとを断ちません。

子どもたちが「トラかっこいいなあ！」「キリン大好き！」と動物に愛情と興味を向けることは、将来的に絶滅の危機に歯止めをかける、とても大切なきっかけだと思います。生物多様性を未来の子どもたちに託すために、私たちがこの危機を認識し、普段の生活からできる小さな取り組みを積み重ねることが重要だと思います。

そんな中、私には何ができるのかを考えたとき、子どもたちにそのメッセージを伝えることが最初に頭に浮かびました。例えば、自分の着ている洋服の動物について、今どんな状況なの？と興味を持ってもらえたら・・。大好きでかっこいいトラも、９種のうちすでに３種は絶滅してしまい、残り６種もたった4,000頭前後しか野生で生息していない。悲しい現実ですが、そのことをご家族と子どもたちが話すきっかけとなり、一緒にできることを考えていく。Zoologiaの服がそんな役割を持てるなら嬉しいです。

服を作ることは、新たな破棄を生むことにつながります。アパレル産業は、世界で２番目に地球負荷の高い産業と言われています。私自身とても悩んだ末、だからこそ洋服を通じて取り組むことを決めました。大量生産による大量廃棄、膨大なエネルギー使用、原料のための森林伐採・・・洋服生産の背景にある問題も、動物たちの住む地球環境に大きく影響しています。大量で安価なアパレル製品が手に入るようになった今、その消費のあり方にも目を留めて、できるだけ環境負荷の少ない素材や工程のものを選び、長く大切に着るなど、意識をして過ごすことも子どもたちと一緒に学びたいと思っています。